BUSINESS TRIP COLUMN ― 海外出張を快適にする・タイ通信編 ―

タイのSIM・eSIM|現地購入ならどれ?料金・おすすめ通信会社を比較

タイの現地SIMは、日本でWi-Fiルーターを借りていくよりかなり安く利用できます。

7日程度の出張なら、実際には「7日」ではなく8日間のTourist SIMが多く、1,000円台から利用できます。

先に結論を言うと、次の3つを基準に考えると分かりやすいです。

日本で購入・設定を済ませ、到着後すぐに使いたい → 項目2の旅行用eSIM

地方や工業団地への移動が多い → AIS

価格を抑えたい → dtac

現地での電話発信が不要・無制限を安く使いたい → Trueのデータ専用プラン

1.まず、何GBあればいい?

タイでは、ホテルだけでなくレストランやカフェでも無料Wi-Fiを利用できることが多くあります。

タイ国政府観光庁も、ホテル、レストラン、カフェなどで無料Wi-Fiが提供されていると案内しています。

そのため、7日程度の出張なら、次の容量を目安にできます。

使い方7日間の目安
メール・LINE・地図が中心3GB程度
Web検索・SNSも普通に使う5GB程度
動画も時々見る10GB程度
PCのテザリングや動画を多く使う20GB以上

ただし、タイでもデータ容量を細かく考えすぎる必要はありません。

8~10日間使えるTourist SIMには、15GB、大容量、無制限といったプランが普通にあります。

「5GBで足りるから5GBを探す」より、料金差が小さければ大容量プランを選ぶ。

タイでもこの考え方でよいでしょう。

2.日本で事前購入・設定を済ませ、現地到着後すぐにデータ通信を利用できるeSIM

到着後に空港のSIMカウンターで手続きする時間を省きたい場合は、日本で購入・インストールでき、タイ到着後に対応ネットワークへ接続して使い始められる旅行用eSIMが便利です。「eSIMをオンラインで購入できる」だけでなく、「出発前に必要な設定を終えられるか」も確認して選びましょう。

以下は日本から事前購入・インストールできることと、タイ到着後に通信を開始できることが提供元の案内で確認できた商品です。いずれもデータ通信用で、タイの電話番号による通常の音声通話・SMS送信は含まれません。

※表は横にスクロールできます。

サービス期間・データ容量料金目安利用開始・特徴申し込み
Ubigi7日・10GB1,500円日本でQRコードをインストール。タイ到着後の接続で利用期間開始公式申込ページ
Ubigi30日・10GB1,800円日本でインストール可能。8日を超える滞在にも対応公式申込ページ
Airalo7日・5GB7米ドル(約1,110円)日本でインストール可能。対象ネットワークへ初めて接続すると利用開始公式申込ページ(7日・5GBを確認)
Airalo7日・10GB10米ドル(約1,580円)日本でインストール可能。対象ネットワークへ初めて接続すると利用開始公式申込ページ(7日・10GBを確認)

Ubigiの料金は公式サイトで日本円表示を確認した金額です。Airaloの日本円は2026年9月25日時点の参考為替レート(1米ドル=約158円)で換算した目安で、決済通貨・為替・販売時期によって実際の請求額は変わります。Airaloの申し込み先では「7日・5GB」または「7日・10GB」が選択されていることを確認し、各サービスとも購入時に最終金額と利用条件をご確認ください。

準備の手順:出発前に端末がeSIM対応・SIMロック解除済みであることを確認し、日本のWi-Fiなど安定した通信環境で購入・インストールします。タイ到着後はeSIMを有効にし、モバイルデータ通信の回線として選択してください。購入したeSIMの案内に従い、必要な場合はその回線のデータローミングをオンにします。日本の主回線で意図しない海外ローミング通信が発生しないよう、データ通信に使う回線の設定も確認しましょう。

Airaloにはインストール時点から利用期間が始まる別商品もあります。ここに掲載した容量固定のタイ向け商品とは異なるプランを購入する場合は、購入画面の「利用開始条件」を必ず確認してください。Ubigiの上記プランは、購入後6か月以内に初回利用しないと失効する条件があります。

現地通信会社のeSIMとの違い:AIS・True・dtacのTourist eSIMもオンライン購入できますが、タイの電話番号付きSIMにはパスポートによる登録・本人確認が必要です。True・dtacの公式案内には到着後の登録手順があり、今回の「日本で設定を完了できる商品」と同じ条件では扱いません。現地の電話番号や通常の音声通話が必要な場合は、次項以降の通信会社の料金表を確認してください。

参考:Airaloの事前インストール・利用開始案内 / True・dtacの旅行者用SIM登録案内

3.どの通信会社を選ぶ?

日本で事前購入・設定できる旅行用eSIMは項目2で紹介しています。ここからは、現地通信会社のTourist SIMを比較します。タイの主な通信会社は、AIS、True、dtacです。

Trueとdtacは現在同じグループで、ネットワーク設備も共有しています。

利用状況おすすめ
地方・工業団地・都市間移動が多いAIS
7日程度で料金を抑えたいdtac
現地での電話発信が不要・無制限を安く使いたいTrueのデータ専用プラン

AIS|地方や工業団地へ行くなら、まず候補

タイ国内を広く移動する出張なら、AISを優先候補にしてよいでしょう。

Opensignalの調査では、通信エリアの広さを示すCoverage Experienceで、AIS:8.5、dtac:7.4、True:7.4となり、AISがトップでした。

また、通信品質の安定性を示すConsistent QualityでもAISが首位です。

バンコク中心部だけでなく、地方の工場や工業団地へ行く可能性があるなら、数百円の差より通信エリアを優先してAISを選ぶ意味があります。

※表は横にスクロールできます。

期間データ容量現地価格日本円目安ポイント
8日無制限・最大速度499THB約2,300円Tourist SIM / eSIM
15日無制限・最大速度699THB約3,220円Tourist SIM / eSIM
30日無制限・最大速度1,199THB約5,520円Tourist SIM / eSIM

AISのTourist SIMには、5G・4Gのデータ通信だけでなく、AIS Super WiFiや国内通話なども含まれています。

dtac|7日程度の出張なら価格が魅力

7日程度の短期出張で価格を重視するなら、dtacはかなり有力です。

※表は横にスクロールできます。

期間データ容量現地価格日本円目安ポイント
8日15GB・最大速度299THB約1,380円Happy Tourist SIM / eSIM
15日30GB・最大速度599THB約2,760円Happy Tourist SIM / eSIM

8日15GBで約1,380円なので、一般的な短期出張なら十分な容量です。

最大速度分を使い切った後も通信自体は継続できますが、速度条件が変わります。

またOpensignalでは、通信の信頼性を評価するReliability Experienceでdtacが首位となっています。

都市部中心で、15GBあれば十分ならdtac。

これはかなり分かりやすい選択肢です。

True|通話付きとデータ専用を分けて比較

Trueには、タイ国内で電話をかけられるプランと、通常の電話発信ができないデータ専用プランがあります。購入時に間違えないよう、料金表を分けて紹介します。

通常の通話付きプラン|Tourist Infinite SIM

タイ国内への電話発信も利用したい場合はこちら。タイ国内の全ネットワーク宛ての通話が含まれます(1回15分まで。超過時は別途料金)。

※表は横にスクロールできます。

期間データ容量現地価格日本円目安SIM・eSIM
8日無制限・最大速度499THB約2,300円SIM/eSIM
15日無制限・最大速度699THB約3,220円SIM/eSIM
30日無制限・最大速度1,199THB約5,520円SIM/eSIM

データ専用プラン|Data-Only Tourist SIM

通常の音声通話の発信やSMS送信はできません。 現地で電話をかける必要がなく、データ通信を中心に利用する方向けです。

※表は横にスクロールできます。

期間データ容量現地価格日本円目安SIM・eSIM
10日無制限・最大速度349THB約1,610円SIM/eSIM

このプランでは、音声通話・SMSの受信は可能ですが、通常の音声通話の発信・SMS送信はできません(緊急通報・指定のコールセンターへの発信は例外)。電話をかける必要がある場合は、上の通話付きプランを選んでください。

物理SIMに対応するモバイルWi-Fiルーターでの利用を考えている場合も、購入前に端末のSIMロック・対応周波数や、当該プランのルーター利用条件を確認してください。ルーターでの動作を保証するものではありません。

料金は、通話付きのTrue 8日プラン(499THB)より150THB安く、利用期間は2日長くなります。True公式の旅行者向けプラン・利用条件も確認してください。

7日程度の出張で15GBあれば十分なら、dtacの8日299THBも選択肢です。Trueのデータ専用10日349THBとの差は50THBですが、dtacのプランでは通常の電話発信も利用できます。データ容量だけでなく、通話の必要性も考慮して選びましょう。

4.結局、7日出張ならどれを選ぶ?

7日程度のタイ出張なら、私は次のように考えます。

地方・工業団地へ行く → AIS 8日無制限 約2,300円

バンコクなど都市部中心・15GBで十分 → dtac 8日15GB 約1,380円

都市部中心・現地での電話発信は不要・容量を気にしたくない → True データ専用10日無制限 約1,610円

日本で購入・設定を済ませ、到着後すぐに使いたい → Ubigi 7日・10GB 1,500円(データ専用)

現行の掲載価格では、dtacの8日・15GB(約1,380円)と、日本で事前設定できるUbigiの7日・10GB(1,500円)の差は約120円です。容量・期間・通常の電話発信の可否が異なるため、到着後の手続きが不要なことを優先するならUbigiも候補になります。Trueの349THBプランとUbigiはいずれもデータ専用で、通常の電話発信やSMS送信はできません。現地で通話も必要なら通話付きプランの料金表から選んでください。

一方、地方へ行くのであれば、AISの通信エリアの広さに料金を払うという考え方もできます。

5.SIMはどこで買う?

現地通信会社のTourist SIMは、空港や各通信会社の店舗などで購入できます。到着直後からデータ通信を使いたい場合は、上の「2.日本で事前購入・設定を済ませるeSIM」で紹介した商品を利用する方法もあります。

スワンナプーム空港、ドンムアン空港、プーケット空港にはTrueやdtacの公式カウンターがあります。

AISもTourist SIMの物理SIMとeSIMを提供しています。

現地到着後に購入する場合は、空港の公式カウンターを利用できます。一方、到着後の購入・登録手続きを省きたい場合は、項目2で紹介した日本から事前購入・設定できる旅行用eSIMを選ぶ方法があります。

ただし空港では期間限定キャンペーンなどで価格が変わることもあります。

購入するときは、

何日使えるか

高速データは何GBか

無制限の場合は速度制限があるか

最終的にいくら払うか

を確認しておくとよいでしょう。

6.タイの通信会社のTourist SIMにはパスポート登録が必要

タイの通信会社が提供する電話番号付きTourist SIMは、利用する前にSIM登録が必要です。項目2で紹介した日本から事前購入・設定できる旅行用データ専用eSIMとは、購入・利用開始の手順が異なります。

AISも、タイ国内で利用する前にTourist SIMを登録するよう案内しています。外国人の場合はパスポート情報を使用します。

SIMを購入するときはパスポートを持って行きましょう。

同じTourist SIMを次回の出張でも利用したい場合は、有効期間と再利用条件に注意してください。True・dtacでは、SIMの有効期限が切れた後はチャージだけで延長できず、継続利用にはパスポートによる再本人確認が必要です。AISでも長期間利用時の再本人確認条件があります。

7.結局、タイではどれを選ぶ?

タイでは、7日程度の短期出張なら1,000~2,000円台で十分な通信環境を用意できます。

日本で事前購入・設定を済ませ、到着後すぐに通信を使いたいなら、項目2の旅行用eSIM。

地方や工業団地への移動が多いならAIS。

都市部中心で料金を抑えたいならdtac。

現地で電話をかける必要がなく、無制限データを安く使いたいならTrueのデータ専用プラン。

ホテルやカフェのWi-Fiも利用できるため、一般的な出張なら15GBでも十分な場合があります。

一方、Trueのデータ専用プランは、通話付きプランより安くても通常の電話発信・SMS送信ができません。通話も必要なら、通話付きプラン同士で比較してください。

タイでは、「日本で準備して到着後すぐに使いたいか」「現地で電話をかける必要があるか」「どのくらいデータを使うか」「どこへ行くか」を基準に選ぶと分かりやすいでしょう。

※料金・サービス内容は2026年9月調査時点です。料金プランや提供条件は変更される場合があります。