BUSINESS TRIP COLUMN ― 海外出張を快適にする・ミャンマー通信編 ―

ミャンマーのSIM・eSIM|日本で事前購入・現地SIMの料金と注意点

ミャンマーでも、外国人が現地SIMを購入できます。

ただし、ミャンマーはこれまで紹介してきたASEAN諸国とは少し事情が違います。

SIM料金だけで選ぶ前に、通信そのものが一時的に遮断される可能性や、一部のインターネットサービスが制限されていることを知っておいた方がよいでしょう。

また2026年から、海外から持ち込んだスマートフォンにも新しい端末登録制度が始まっています。

先に結論:日本で準備するeSIMと、現地購入するTourist SIMを分けて比較しましょう。

日本で事前購入・設定したい → Orange Travelのミャンマー向けeSIM(7日・1GB €8.99から)

現地で物理SIMを購入したい → MPT・ATOMのTourist SIM

MPT Lightは開通税を別途加算した場合49,999MMK(約2,400円)。最終支払額とATOMの販売価格は未確認です。料金だけでなく、端末のeSIM対応、通信エリア、必要書類も確認してください。

1.まず、何GBあればいい?

ヤンゴンなどの都市部では、ホテルやショッピングモールなどでWi-Fiを利用できる場所があります。

そのため、通常なら7日程度の出張で、次の容量を目安にできます。

使い方7日間の目安
メール・LINE・地図が中心3GB程度
Web検索・SNSも普通に使う5GB程度
動画も時々見る10GB程度
PCのテザリングや動画を多く使う20GB以上

ただし、ミャンマーではWi-Fiがある=いつでもインターネットを使える、とは限りません。

ヤンゴンではホテルやモールを中心にWi-Fiを利用できる一方、当局によるインターネット接続の遮断が行われる場合があり、FacebookやWhatsAppなど一部サービスも制限されています。

そのため、他国のように「ホテルのWi-Fiが多いからSIM容量を減らそう」と考えすぎない方がよいでしょう。

2.日本で事前購入・設定を済ませ、現地到着後すぐにデータ通信を利用できるeSIM

ミャンマーには、日本でオンライン購入・インストールを済ませ、現地到着後に対象ネットワークへ接続して利用を開始できる海外旅行用eSIMがあります。現地で物理SIMを購入・入れ替える必要がありません。通信遮断や電波状況によっては到着直後に接続できない場合もあります。

Orange Travel|ミャンマー向け海外旅行用eSIM

Orange Travelのミャンマー向け公式販売ページで、渡航者向けeSIMを購入できます。現地接続先としてMPT・Mytelが掲載されています。これはMPT・Mytelの国内居住者向けSIMやTourist SIMを直接契約する商品ではなく、Orange Travelが販売する海外旅行用eSIMです。

※表は横にスクロールできます。

サービスSIM区分利用期間データ容量公式掲載価格日本円目安
Orange TraveleSIM7日1GB€8.99約1,620円
Orange TraveleSIM7日3GB€15.99約2,890円
Orange TraveleSIM7日5GB€19.99約3,610円
Orange TraveleSIM7日10GB€28.99約5,230円
Orange TraveleSIM30日20GB€40.99約7,400円

※ユーロ建ての料金は2026年9月25日の公式掲載価格です。日本円はECBのユーロ/円参考レート(2026年9月24日、1ユーロ=約180.57円)から算出した概算です。実際の請求額は決済時の為替レートやカード会社の手数料により異なります。最新の価格・プラン内容は購入画面でご確認ください。

Orange Travel公式サイトでミャンマー向けeSIMの料金・申し込みを確認する

日本で設定し、到着後に利用を開始する手順

1.日本にいる間に公式サイトでプランを購入し、購入案内に従ってQRコードなどを受け取ります。

2.出発前、安定したWi-Fiのある場所でeSIMをスマートフォンにインストールします。出発前のインストールと、現地での回線有効化は別の操作です。

3.ミャンマー到着後、モバイルデータ通信にOrange TravelのeSIMを指定し、そのeSIMのデータローミングをオンにして利用を開始します。日本で使う主回線の海外ローミング料金にもご注意ください。

詳細はOrange Travel公式の事前購入・設定・有効化案内をご確認ください。利用にはeSIM対応でSIMロックが解除された端末が必要です。現地の通信遮断や端末登録制度の影響が、海外旅行用eSIMなら必ず回避できるわけではありません。

3.どの現地通信会社を選ぶ?

2026年現在、ミャンマー政府が案内している主な携帯ネットワークは、MPT、ATOM、U9、Mytelです。

現地通信会社が提供する外国人旅行者向けTourist SIMとして、MPTとATOMの商品を公式サイトで確認できています。

現地でSIMを新規購入する場合はこの2社が比較対象です。日本で事前購入できる海外旅行用eSIMについては第2章で紹介しています。

確認したいこと選び方
地方を含め国内移動が多い渡航先でのMPT・ATOMの通信エリアを確認
ヤンゴンなど都市部中心両社の料金・容量・現地の通信状況を比較
外国人旅行者向け商品を購入MPT / ATOMのTourist SIMを比較

MPT|外国人向け料金が分かりやすい

MPTは外国人向けTourist SIMを公式に用意しています。

公式ページでは、プラン掲載価格とは別の項目に20,000MMKのActivation Tax(開通税)が表示されています。ただし、掲載価格に税額が含まれているか、購入時に別途加算されるかは確認できていません。

※表は横にスクロールできます。

期間データ容量SIM区分SIM・プラン料金Activation Tax合計日本円目安
30日2GBSIM(eSIM未確認)29,999MMK20,000MMK49,999MMK約2,400円
30日7GBSIM(eSIM未確認)49,999MMK20,000MMK69,999MMK約3,360円
30日20GBSIM(eSIM未確認)99,999MMK20,000MMK119,999MMK約5,750円

※SIM区分の「SIM(eSIM未確認)」は物理SIMでの提供を確認できた一方、同じTourist SIMの料金・初回特典をeSIMで新規購入できるか未確認という意味です。MPTの一般向けeSIMがあることだけで、Tourist SIMを「SIM/eSIM」とは断定していません。

※日本円は調査時点の概算です。表の「合計」は、公式掲載価格に20,000MMKの開通税を別途加算した場合の試算額です。掲載価格に開通税が含まれるかどうかは確認できておらず、合計欄は確定した支払総額ではありません。SIM本体代なども含め、購入時に最終支払額をご確認ください。

MPTのTourist SIMはすべて30日有効です。7日程度の出張でも30日プランを購入する形になります。

7日出張で5GB程度必要なら、7GBのStandardが候補になります。

Standardの約3,360円は開通税を別途加算した場合の目安です。実際の支払総額がこの金額になるかは未確認です。

参考:MPTの国内一般向けプリペイド料金

MPTには、Tourist SIMとは別に、通常のプリペイド回線で利用できる30日間のデータパックがあります。以下は国内一般向けプランの参考料金です。外国人旅行者が一般向けSIMを新規契約し、これらのプランを購入できるかは、プラン固有の条件を確認できていません。旅行者向けの最安値比較には含めません。

※表は横にスクロールできます。

期間データ容量SIM区分データパック料金日本円目安
30日2GBSIM/eSIM7,579MMK約360円
30日5GBSIM/eSIM18,949MMK約910円
30日10GBSIM/eSIM37,889MMK約1,820円

※SIM/eSIM:MPTは通常のプリペイド回線で物理SIM・eSIMの両方を提供し、Data Carry Plusは対象となる通常のプリペイド回線の追加データパックです。ただし、これらのプランについて外国人旅行者の新規契約資格は確認できていません。

上記はデータパック単体の料金であり、新規SIM・eSIMの取得費用は含みません。また、旅行者が同じ条件で契約できると確認した料金ではありません。

ミャンマーの新規SIMには20,000MMKの開通税が規定されていますが、Tourist SIMの商品掲載価格に含まれるかどうかは別途確認が必要です。

ATOM|20GB・30日の外国人向けTourist SIM

ATOMにも外国人向けTourist SIMがあります。

内容は、20GB・30日、国内通話250分、国内SMS 100通、7,500MMKのメイン残高です。

プラン・期間データ容量SIM区分販売価格
ATOM Tourist SIM・30日20GBSIM(eSIM未確認)未確認

※通常のATOM eSIMは新規発行や物理SIMからの切り替えに対応しています。ただし、Tourist SIMの20GB・30日間の初回特典を同条件でeSIMとして新規購入できることは確認できていません。

ATOMの公式Tourist SIMページでは、現在このパッケージ内容は明記されていますが、販売価格そのものは確認できませんでした。

付属する7,500MMKは利用残高であり、SIMの販売価格ではありません。購入時に開通税を含む最終支払額をご確認ください。

一方、ATOMの通常プリペイドSIMについては、SIM本体1,500MMK、新規SIM Activation Tax 20,000MMKと案内されています。

つまり、新規SIMを使う場合は少なくとも21,500MMK、約1,030円相当のSIM・税負担が発生し、その上で必要なデータプランを利用する形になります。

通信速度の測定結果は参考情報

過去の第三者測定では、次の全国平均値が報告されています。

MedUXの2025年3月の全国測定では、平均ダウンロード速度は、ATOM:28.99Mbps、MPT:28.10Mbps、U9(旧Ooredoo):27.31Mbps、Mytel:20.24Mbpsでした。

またnPerfの2025年評価でも、ATOMがミャンマーのモバイルネットワーク性能で首位と報告されています。

これらは2025年の測定結果であり、2026年現在のヤンゴンや個別の渡航先の通信速度・エリアを保証するものではありません。利用地域の状況は購入前にご確認ください。

4.結局、7日出張ならどれを選ぶ?

現地通信会社のMPT・ATOM Tourist SIMは30日間の商品が中心ですが、日本から事前購入できるOrange Travelには7日間のeSIMプランがあります。利用容量に応じて、購入方法と価格を合わせて比較しましょう。

7日間の想定利用量比較対象
1GB以内Orange Travel 1GB/MPT Light 2GB
1GB超~2GBMPT Light 2GB/Orange Travel 3GB
2GB超~5GBOrange Travel 3GB・5GB(必要容量に応じて)/MPT Standard 7GB
5GB超~10GBOrange Travel 10GB/MPT Premium 20GB/ATOM Tourist SIM 20GB

これはデータ容量による比較例であり、料金の順位ではありません。Orange Travelは日本で事前購入できる海外旅行用eSIM、MPT・ATOMのTourist SIMは現地通信会社の商品です。後者の同一条件でのeSIM対応は未確認です。

MPTの表にある開通税加算後の合計は試算額で、最終支払額は未確認です。ATOMの販売価格も未確認です。購入場所や必要書類、利用する端末のSIM・eSIM対応、渡航先の通信状況も確認してください。

日本の携帯電話の海外ローミングも比較対象になりますが、ミャンマーでは通信遮断等により利用できない場合があります。「現地SIMなら必ず安い」「海外旅行用eSIMなら必ず接続できる」とは限りません。

5.現地で新しいSIMを購入すると20,000MMKの税金がかかる

ここで紹介する20,000MMKの開通税は、ミャンマー国内で新規SIMを取得・開通する場合の税金です。Orange Travelの海外旅行用eSIMは同社が旅行者向けに販売するローミング型の商品であり、現地通信会社のTourist SIMの購入とは区別します。Orange Travelの掲載料金に、MPT Tourist SIMの開通税をそのまま加算することはしません。

ミャンマーでは、新しい現地SIMの開通時に1枚につき20,000MMKの商業税が課されています。

2026年度の税制でも、この20,000MMKのSIM Activation Taxは継続しています。

20,000MMK新規SIM Activation Tax
約960円調査時点の日本円目安

ベトナムやカンボジアではSIMデータ料金そのものが200~300円という例もありましたが、ミャンマーではSIMを新規発行するだけで約1,000円の税金が乗ることになります。

ただし、開通税を別途請求するか、商品の掲載価格に含めるかは、各商品の価格表示と精算方法を確認する必要があります。特にMPT Tourist SIMの掲載価格に開通税が含まれるかどうかは未確認です。データパック単体の料金と、新規SIMの購入総額を混同しないようにしてください。

6.SIM・eSIMはどこで買う?

日本でeSIMを事前購入する場合

Orange Travelのミャンマー向け公式申込ページからオンライン購入できます。出発前にeSIMをインストールし、現地到着後に利用を開始する手順は第2章をご確認ください。

現地通信会社のTourist SIMを購入する場合

MPTのTourist SIMはMPTショップ、ヤンゴン国際空港、外国人利用が多いホテルや観光地などで購入できると案内されています。

ATOMにもヤンゴン国際空港の到着エリアに店舗があり、Tourist SIMを購入・登録できます。現地で購入する場合は、店舗で必要書類・最終支払額を確認し、その場で開通まで確認してください。

7.外国人旅行者が現地SIMを購入する際の必要書類

以下は、MPT・ATOMなどの現地通信会社のTourist SIMを新規契約する場合の条件です。第2章で紹介するOrange Travelの海外旅行用eSIMの購入条件とは別です。

ミャンマーでは外国人旅行者向けのTourist SIMが販売されています。ただし、購入に必要な書類は通信会社・商品ごとに確認する必要があります。

MPT Tourist SIM

MPTは外国人旅行者向けのTourist SIMを公式に提供しています。MPTの一般的なSIM登録では外国人のパスポートが認められていますが、Tourist SIM固有の追加書類やビザ条件は確認できていません。パスポートだけで必ず購入できるとは断定せず、店舗で必要書類をご確認ください。

ATOM Tourist SIM

ATOMのTourist SIMは、外国のパスポートと有効なビザが購入時に必要と案内されています。SIMは使用前にパスポートで登録し、登録後に最初の電話をかけることで有効化します。

8.2026年から、海外から持ち込んだスマホには「30日ルール」がある

これは現在のミャンマーで非常に重要な変更です。

2026年4月1日から、ミャンマーではCEIR(Central Equipment Identity Register)という携帯端末登録制度が本格運用されています。

海外から持ち込んだスマートフォンなど、CEIRの許可リストに登録されていない端末は、ミャンマーの携帯ネットワークへ最初に接続してから30日間だけ一時利用できます。

30日を超えて利用する場合は、端末のIMEIを登録し、必要な税金や手続きを行わないと現地携帯ネットワークで利用できなくなる可能性があります。

初めてミャンマーの携帯ネットワークに接続する対象端末には、30日間の一時利用期間が認められます。

ただし、同じスマートフォンで短期出張を繰り返す場合、再入国によって30日間の猶予がリセットされるかは確認できていません。

以前ミャンマーで使用した端末を再度持ち込む場合や、30日を超えて滞在する場合は、渡航前にCEIRの登録状況をご確認ください。

Orange Travelなどの海外旅行用eSIMを利用する場合も、持ち込むスマートフォンの端末登録制度とは別に考えず、端末の登録状況・適用条件を確認してください。

9.インターネットが突然使えなくなる可能性もある

もう一つ、ミャンマーでは料金表には表れない注意点があります。

都市部ではモバイル通信やWi-Fiを利用できますが、当局の影響により通信が一時的に停止することがあります。

また、FacebookやWhatsAppなど一部サービスへのアクセスが制限される場合があります。

そのため、仕事で重要な連絡をする場合は、現地SIMだけに依存しないことも考えておいた方がよいでしょう。

ホテルWi-Fi、会社の通信環境、日本側のローミングなど、利用できる通信手段を事前に確認してください。Orange TravelのeSIMも現地のMPT・Mytel回線を利用するため、通信遮断を必ず回避できるわけではありません。通信遮断時は複数の手段を用意していても利用できない場合があります。

10.MPT・ATOMのTourist SIMはeSIMでも契約できる?

MPTとATOMはいずれも、通常の携帯電話サービスでeSIMを提供しています。しかし、Tourist SIMについては物理SIMと同じ料金・データ容量・特典でeSIMを新規契約できることを確認できていません。

プラン提供形態
MPT Tourist SIM物理SIM:確認済み/同一プランのeSIM:未確認
ATOM Tourist SIM物理SIM:確認済み/同一プランのeSIM:未確認

なお、国内一般向けMPT Data Carry Plusは、対象となる通常のプリペイド回線でSIM/eSIMの両方を利用できます。ただし外国人旅行者の新規契約条件は未確認のため、旅行者向けの料金比較には含めません。

通常のeSIMサービスに対応していることと、Tourist SIMを同条件でeSIMとして購入できることは別です。現地キャリアのTourist SIMと同じ条件でeSIMを契約できるかは未確認ですが、日本で事前購入できる海外旅行用eSIMとしてOrange Travelがあります。具体的な料金・購入方法は第2章をご確認ください。

11.結局、ミャンマーではどれを選ぶ?

日本でeSIMの購入・インストールを済ませたい場合は、Orange Travelのミャンマー向け海外旅行用eSIMが比較対象になります。7日間の1GB・3GB・5GB・10GBなどがあり、第2章に料金と申し込み先を掲載しています。

現地で物理SIMを新規購入する場合は、外国人旅行者向けのMPT・ATOM Tourist SIMが比較対象です。MPTには2GB・7GB・20GB、ATOMには20GB・30日間の商品があります。両社のTourist SIMを同一条件でeSIMとして新規購入できるかは未確認です。

MPT Lightの公式掲載価格は29,999MMKです。開通税20,000MMKを別途加算した場合の合計は49,999MMK(約2,400円)ですが、税金が掲載価格に含まれているかは未確認であり、最終支払額とは断定できません。ATOM Tourist SIMの販売価格も未確認です。

国内一般向けのデータパックは、外国人旅行者の契約資格を確認できていないため旅行者向けの料金比較に含めていません。端末がeSIMのみ対応の場合は、第2章の事前購入できるeSIMもご確認ください。

料金・容量のほか、通信エリア、購入時の必要書類、2026年からのCEIR端末登録制度、通信遮断の可能性も確認してください。海外旅行用eSIMであっても到着直後の接続が無条件に保証されるわけではありません。

※料金・サービス内容・制度は2026年9月25日の調査時点です。通信状況、料金プラン、税制、端末登録制度は変更される場合があります。