BUSINESS TRIP COLUMN ― 海外出張を快適にする・中国通信編 ―

中国SIM・eSIM比較|日本で事前購入・現地SIMの料金と選び方

中国では、外国人旅行者向けの現地SIMを購入できます。7日間なら約1,300~2,100円、30日なら約3,400~4,600円が現地SIMの料金目安です。

一方、日本で事前購入・設定ができる旅行用eSIMもあり、7日間・1GBなら700円から利用できます。ただし、現地SIMとはデータ容量や中国の電話番号の有無が異なります。

中国本土では、現地SIMの料金だけでなく、使いたいインターネットサービスに接続できるかも確認しましょう。

現地SIMを買う前に、まず「GoogleやGmail、LINEなどを使う必要があるか」を確認してください。

中国国内のSIMやWi-Fiでは、普段日本で使っているサービスの一部にアクセスできないためです。

1.中国では、まず「何GB?」よりGoogleなどを使うか確認

中国本土ではインターネットへのアクセスに制限があり、Google、YouTube、Facebook、Xなど一部の海外サービスは通常の中国国内ネットワークから利用できません。現地SIMを選択した場合には、必ずこの制限を受けます。LINE、Instagram、WhatsAppなども制限対象になっています。

これらのサービスを中国でも利用したい場合、日本プロバイダーのキャリアサービスか、日本で事前購入できる一部のeSIMサービスを選択することで利用できます。

※ 2026年9月現在。

これはホテルやカフェのWi-Fiでも基本的に同じです。

そのため、例えば出張中に、次のサービスを普段どおり利用したい場合は、現地SIMが一番安いからといって、それだけで決めない方がよいでしょう。

  • Gmail
  • Google検索
  • Google Maps
  • LINE
  • YouTube
  • Instagram
  • WhatsApp

海外ローミングや、日本などで購入する一部の旅行用eSIMでは、通信が中国国外を経由することで、これらのサービスを利用できる場合があります。

ただし、旅行用eSIMならすべて利用できるわけではありません。購入前に、「中国でGoogle・Gmailなどを利用できるか」をサービス提供会社に確認してください。

一方、WeChat、Alipay、中国国内の地図・配車・フードデリバリーなどを中心に使うのであれば、現地SIMには中国の電話番号が付くため便利です。

安さだけでなく「何のサービスを使うのか」から通信方法を選ぶ。

中国では、これが重要です。

2.日本で事前購入・設定を済ませ、現地到着後すぐにデータ通信を利用できるeSIM

中国では、日本にいる間に購入・設定しておき、到着後にデータ通信を利用できる旅行用eSIMがあります。以下は海外事業者が販売する中国渡航用の商品で、中国本土の通信会社が直接発行する現地SIM・eSIMとは別の契約です。現地店舗でのSIM購入は不要です。

表の料金は日本円での表示価格です。いずれもデータ通信専用で、中国国内の電話番号は新たに付与されません。各社の公式販売ページから購入できます。

日本から事前購入できるeSIMと料金

※表は横にスクロールできます。

サービス・プランSIM区分利用期間データ容量料金公式申込先
Ubigi 中国eSIM7日1GB700円公式申込ページ
Ubigi 中国eSIM7日10GB2,300円公式申込ページ
Ubigi 中国eSIM30日25GB5,400円公式申込ページ
Holafly 中国eSIM7日無制限として販売※4,490円公式申込ページ

※Holaflyの「無制限」は、常に最高速度で通信できることや、テザリングも無制限で使えることを保証する表示ではありません。購入前に速度制御・公正利用・テザリングの条件をご確認ください。表示料金や販売条件は変更される場合があります。

出発前の設定と中国到着後の利用方法

Ubigiは購入後に届くQRコードから出発前にeSIMをインストールでき、中国到着後にデータプランの有効期間が始まるSmartstart方式です。Holaflyも購入後に届くQRコードで事前にインストールでき、目的地のネットワークへの接続時に利用期間が始まると案内しています。

渡航前に、端末がeSIM対応・SIMロック解除済みであることを確認し、Wi-Fiに接続できる場所で購入・インストールを済ませてください。中国到着後は、購入したeSIMをモバイルデータ通信の回線に設定し、各社の手順に従って必要な場合はデータローミングを有効にします。通常、現地店舗での手続きは不要ですが、通信開始には端末操作と現地電波の受信が必要です。

中国の電話番号やSMS認証が必要な場合は、これらのデータ専用eSIMだけでは対応できません。中国国内の電話番号付き現地SIMについては第7章をご覧ください。

Google・Gmail・LINEなどを利用したい場合は、eSIMという形態だけで判断せず、購入する商品の中国本土での対応状況を販売会社に確認してください。中国の現地通信会社が発行するeSIMに関する端末制限は第8章で説明します。

3.現地SIMなら何GBあればいい?

上海などの大都市では、駅、カフェ、コンビニなど多くの場所で無料Wi-Fiを利用できます。

そのため、7日程度なら、次の容量を目安にできます。

使い方7日間の目安
メール・地図・WeChat中心3~5GB程度
Web検索・SNSも普通に使う5~10GB程度
動画も時々見る10~20GB程度
PCのテザリングや動画を多く使う20GB以上

ただし、中国の外国人向け短期SIMは、最初から10GB、20GB、30GBと容量が大きめです。

例えば7日なら、China Unicom:10GB、China Telecom:20GB、China Mobile:30GBがあります。

一般的な短期出張なら、容量を細かく悩む必要はあまりなさそうです。

一方、第2章の事前購入できる旅行用eSIMは、1GBなどの少容量プランから選べます。メール・メッセージの確認だけなのか、地図・動画・PCのテザリングにも使うのかを考えて必要な容量を選びましょう。

4.どの通信会社を選ぶ?

ここからは中国の通信会社が販売する外国人旅行者向け短期SIMを比較します。第2章の海外事業者が販売する旅行用eSIMとは別の商品です。

中国の主要通信会社は、China Mobile(中国移動)、China Unicom(中国聯通)、China Telecom(中国電信)の3社です。

2026年に上海で外国人向けに案内されている短期SIMでは、3社とも7日・15日・30日の商品があります。

以下の料金は、外国人旅行者向けに案内されている物理SIMの料金です。同じ料金でeSIMを契約できることは確認できていません。

表の「SIM」は物理SIMでの提供を確認できたことを示し、eSIMでの提供がないと断定するものではありません。両方の形態で同じプランを契約できると確認できた場合は「SIM/eSIM」と表記します。今回掲載する9プランについては、eSIMでの契約資格・料金がプラン単位で確認できなかったため、「SIM/eSIM」とは記載していません。

また、掲載料金は上海で案内されているもので、購入する地域・店舗によって取扱商品や料金が異なる場合があります。

利用状況おすすめ
地方・都市間移動・工業団地が多いChina Mobile
上海など都市部中心・価格重視China Unicom
空港で分かりやすく短期SIMを購入したいChina Telecom

China Mobile|地方や工業団地へ行くなら、まず候補

中国国内を広く移動する出張なら、China Mobileを優先候補にしてよいでしょう。

上海市の2026年外国人向け案内でも、China Mobileは3社の中で通信エリアが広く、上海以外へ移動する場合に向くと紹介されています。

※表は横にスクロールできます。

期間SIM区分データ容量現地価格日本円目安ポイント
7日SIM30GB90元約2,040円地方・都市間移動の候補
15日SIM50GB150元約3,400円短中期向け
30日SIM80GB190元約4,310円国内通話・国際電話を含むプラン

地方の工場や複数都市を回る出張なら、数百円の価格差より通信エリアを優先してChina Mobileを選ぶ考え方があります。

China Unicom|都市部中心なら価格が魅力

上海や北京など都市部中心で、価格を重視するならChina Unicomが有力です。

※表は横にスクロールできます。

期間SIM区分データ容量現地価格日本円目安ポイント
7日SIM10GB58~80元約1,320~1,810円都市部・価格重視
15日SIM20GB100~130元約2,270~2,950円短中期向け
30日SIM30GB150~200元約3,400~4,540円30日滞在向け

7日10GBなら、3社の中で最も安い料金帯です。

北京市でもChina Unicomは外国人向けに7日、10日、15日、30日の短期SIMを用意しています。北京大興国際空港ではオンラインで事前申請し、空港で受け取る方法も案内されています。

都市部中心の短期出張なら、まず価格を確認したい通信会社です。

China Telecom|空港で買いやすく、料金も分かりやすい

China Telecomは、外国人向け短期SIMの料金体系が非常に分かりやすいです。

※表は横にスクロールできます。

期間SIM区分データ容量現地価格日本円目安ポイント
7日SIM20GB85元約1,930円国内通話100分付き
15日SIM―125元約2,840円短中期向け
30日SIM―195元約4,420円30日滞在向け

上海浦東国際空港、上海虹橋国際空港の外国人向けサービスセンターでも購入できます。

2026年には浦東空港の国際線到着エリアでも、荷物を待っている間にSIMカードを購入できるサービスが整備されています。

空港到着後、分かりやすい短期SIMをそのまま買いたいという人には使いやすい選択肢です。

5.現地SIMなら、7日出張ではどれを選ぶ?

現地SIMだけで比較すると、かなり分かりやすいです。

都市部中心・価格重視 → China Unicom 10GB 約1,320円~

地方・工業団地・複数都市へ行く → China Mobile 30GB 約2,040円

空港で簡単に買いたい → China Telecom 20GB 約1,930円

料金差は数百円程度です。

中国は国土が広いため、地方へ行くのであれば容量より通信エリアを重視した方がよいでしょう。

ただし、中国ではこれより先に、「GoogleやGmailなどを使う必要があるか」を考えてください。

この点は、ASEAN諸国向けの記事とは異なる、中国ならではの注意点です。到着後すぐにデータ通信を使いたい場合は、第2章の事前購入できる旅行用eSIMも確認してください。

6.中国の現地SIMはどこで買う?

日本で事前購入・設定できる旅行用eSIMについては第2章で紹介しています。ここでは、中国の通信会社が販売する電話番号付きの現地SIMの購入方法を説明します。

外国人旅行者でも、中国の現地SIMを購入できます。

中国・天津市通信管理局の2026年外国人向け案内では、パスポートまたは外国人永久居留身分証を持参して、China Mobile、China Unicom、China Telecomの直営店舗で申し込めると説明されています。

ただし、すべての国内向け料金プランを外国人旅行者が契約できるという意味ではありません。

短期出張・旅行の場合は、外国人向け短期SIMを取り扱う店舗や空港のサービスカウンターで、利用期間に合うプランを確認してください。

本人が有効な身分証を持って申し込む必要があります。

上海では、浦東国際空港、虹橋国際空港、通信会社の市内店舗などで短期SIMを購入できます。

北京でも首都国際空港、大興国際空港に外国人向けSIM申込窓口があります。

中国語での手続きが不安な場合は、空港の外国人向けサービスカウンターを利用する方が分かりやすいでしょう。

7.現地SIMがあると、中国の電話番号を使える

現地SIMには、中国国内の電話番号が付きます。

これは中国では意外と便利です。

配車、フードデリバリー、チケット予約、各種アプリの登録やSMS認証などで、中国国内の電話番号があると手続きしやすい場合があります。

北京市も、現地SIMを取得することで、配車、フードデリバリー、観光施設予約、電子決済などの中国国内サービスを利用しやすくなると案内しています。

そのため、中国国内サービスを多く使うなら、現地SIMには大きなメリットがあります。

なお、第2章で紹介した旅行用eSIMはデータ通信専用で、中国国内の電話番号は付いていません。中国の電話番号やSMS認証が必要な場合は、電話番号付きの現地SIMなどを別途用意してください。

8.現地通信会社が発行するeSIMは使える?

日本で事前購入できる海外旅行者向けeSIMのプラン・料金・申込先は第2章で紹介しています。ここでは中国の現地通信会社が発行するeSIMの契約条件と端末制限を説明します。

中国の主要通信会社であるChina Mobile、China Unicom、China Telecomは、eSIMサービスにも対応しています。

ただし、今回紹介した外国人向け短期SIMについては、同じプランをeSIMでも契約できることまでは確認できていません。

また、中国本土の通信会社が発行するeSIMをiPhoneで利用する場合、対応する中国本土向けモデルが必要です。日本など中国本土以外で購入したiPhoneには、中国本土の通信会社が発行するeSIMをインストールできません。

一方、第2章で紹介する海外事業者の旅行用eSIMは別の契約商品であり、上記の中国本土の通信会社が発行するeSIMに関する端末制限とは区別して利用を検討できます。ただし、海外旅行用eSIMでも、利用端末のeSIM対応状況と中国本土での接続条件を事前に確認してください。

「eSIMだからGoogleが使える」のではなく、その商品の通信経路と各サービスへの対応状況が重要です。

9.中国ではWi-Fiが多くても、通信量だけでは判断できない

上海などの大都市では、駅、カフェ、コンビニ、ショッピングエリアなど、多くの場所で無料Wi-Fiを利用できます。

China Telecomの「SH-online」Wi-Fiも、上海市内1,000か所以上で提供されています。

そのため通信量だけを見ると、「ホテルや店舗Wi-Fiを使えばSIMは少容量で十分」とも考えられます。

しかし、中国ではWi-Fiに接続してもGoogleなどのインターネット規制は変わりません。

したがって、Wi-Fiがあるかだけではなく、そのWi-Fiで自分が必要なサービスを使えるかまで考える必要があります。

旅行用eSIMでGoogleなどを利用できる場合でも、ホテルや空港の現地Wi-Fiに切り替えるとeSIMの通信経路は使われないため、同じサービスに接続できなくなる場合があります。

10.結局、中国ではどれを選ぶ?

中国本土では、料金だけでなく、到着直後の通信、中国の電話番号の有無、Google・Gmail・LINEなど必要なサービスへの対応を分けて確認しましょう。

主な利用目的に応じて、以下の通信方法を比較できます。

利用目的比較する通信方法
日本で購入・設定し、中国到着後すぐにデータ通信を使いたい第2章の旅行用eSIM
中国の電話番号やSMS認証が必要現地通信会社の電話番号付きSIM
Google・Gmail・LINEなどを使いたい必要なサービスへの対応を確認できる海外ローミング・旅行用eSIM

中国国内の配車・予約・フードデリバリーなどで中国の電話番号が必要なら、電話番号付きの現地SIMも検討してください。第2章の旅行用eSIMだけでは中国の電話番号は取得できません。

現地SIMを選ぶなら、次の3つを基準に考えるとよいでしょう。

地方・工業団地・複数都市へ行く → China Mobile

都市部中心・料金重視 → China Unicom

空港で分かりやすく購入 → China Telecom

中国では、「何GB買うか」よりも、「どのインターネットを使う必要があるか」から通信方法を決めることが、最も重要です。

※料金・サービス内容は2026年9月25日調査時点です。料金プランや提供条件、利用できるインターネットサービスは変更される場合があります。