BUSINESS TRIP COLUMN ― 海外出張を快適にする・ブルネイ通信編 ―

ブルネイのSIM・eSIM比較|日本で事前購入・現地購入の料金と選び方

ブルネイで使う通信手段には、日本で購入・設定しておける旅行用データeSIMと、現地通信会社から契約する旅行者向けSIMがあります。必要な容量と購入方法を比較しましょう。

現地購入のTourist SIMは、ベトナムやカンボジアほど激安ではありません。

今回、旅行者向け商品として確認できたDSTとProgresifのプランは、7日間でB$15、日本円で約1,820円が一つの目安です。ブルネイ全体の最安値を保証するものではありません。

ただし、ブルネイには他のASEAN諸国とは少し違う特徴があります。

DST、Progresif、imagineの各社は、基本的に同じ国営系の通信インフラ「UNN」を利用しています。

そのため、ベトナムのように「地方へ行くならこのキャリア」と通信エリアだけで選ぶ意味は比較的小さく、料金やデータ容量、eSIM対応、購入のしやすさで選びやすい国です。

事前準備・現地購入・SIM形態から選びましょう。

日本で購入・設定して到着後すぐデータ通信したい → Nomad・Ubigi・Airalo

空港到着後に物理SIMを買いたい → DST

7日間で少しでも容量が多い方がいい → Progresif

現地キャリアのTourist eSIMを契約したい → Progresif(日本での事前開通は未確認)

1.まず、何GBあればいい?

ブルネイでは、バンダルスリブガワンを中心にホテルや商業施設でWi-Fiを利用できます。

ブルネイ政府観光局が紹介する主要ホテルでも、無料Wi-Fiを備えた施設が多数確認できます。

7日程度の出張なら、次の容量が一つの目安です。

使い方7日間の目安
メール・LINE・地図が中心3GB程度
Web検索・SNSも普通に使う5GB程度
動画も時々見る10GB程度
PCのテザリングを多く使う20GB以上

今回確認できたDSTとProgresifの旅行者向け基本プランは、7日間で3~4GBです。ホテルや会社のWi-Fiを併用する短期出張であれば、この容量を目安に選ぶことができます。

動画やテザリングを多く使う場合は、追加データを購入した方がよいでしょう。

2.日本で事前購入・設定を済ませ、現地到着後すぐにデータ通信を利用できるeSIM

ブルネイ到着後にSIM販売店へ立ち寄らずに使いたい場合は、旅行用データeSIMを日本で購入し、出発前にインストールする方法があります。下表は日本で購入・インストールでき、ブルネイの対応ネットワークに接続すると利用期間が始まる商品です。渡航先での実際の接続には端末設定と電波状況が影響します。

これらはブルネイの現地通信会社のTourist SIMとは異なるデータ通信専用の商品です。現地の携帯電話番号での通常通話・SMSは付属しません。LINEなどのインターネット通話はデータ通信で利用できます。

※表は横にスクロールできます。

販売サービスSIM区分データ容量利用期間料金日本円目安申込リンク
NomadeSIM1GB7日7米ドル約1,100円公式申込
NomadeSIM3GB30日13米ドル約2,050円公式申込
NomadeSIM5GB30日18米ドル約2,830円公式申込
NomadeSIM10GB30日29米ドル約4,570円公式申込
UbigieSIM1GB7日8米ドル約1,260円公式申込
UbigieSIM3GB15日16米ドル約2,520円公式申込
UbigieSIM10GB7日35米ドル約5,510円公式申込
AiraloeSIM1GB7日7米ドル約1,100円公式申込
AiraloeSIM3GB7日17米ドル約2,680円公式申込
AiraloeSIM5GB7日22米ドル約3,470円公式申込

Nomad:DSTのネットワークを利用する旅行用eSIM。日本で購入・インストールでき、現地の対応ネットワークに接続するとプランが始まります。購入後60日以内に利用開始してください。Nomad公式の料金・設定案内

Ubigi:購入後に届くQRコードで日本にいる間にインストールできます。現地到着後に対応ネットワークへ接続すると利用期間が始まるSmartstart方式です。購入後6か月以内に利用開始してください。Ubigi公式の利用開始案内

Airalo:表に挙げたブルネイ向けデータeSIMは、通信エリア内の対応ネットワークに接続した時点で利用期間が始まる商品です。購入時には選択した個別商品の有効期間開始条件を確認してください。Airalo公式の有効期間・利用条件

設定方法:出発前に端末のeSIM対応・SIMロックの有無を確認し、日本のインターネット環境で購入・インストールを済ませます。ブルネイ到着後はモバイルデータ通信に購入したeSIMを指定し、サービスの案内に従ってその回線のデータローミングを有効にします。到着直後の接続速度や通信成功は保証されません。

料金比較の注意:日本円換算は1米ドル=約157.5円で計算した目安です。実際の請求額は決済時の為替レートなどで変わります。現地購入のDST(3GB・7日)とProgresif(4GB・7日)は各B$15(約1,820円)ですが、表の1GB商品とは容量や通話・SMSの有無が異なります。7日間の選び方もご確認ください。

3.ブルネイでは「どの会社がつながる?」をあまり気にしなくていい

これはブルネイの通信事情で面白いところです。

2019年、DSTやProgresifなどがそれぞれ保有していた通信インフラは、Unified National Networks(UNN)に統合されました。

現在はUNNが基地局などのネットワークインフラを管理し、DST、Progresif、imagineがそのネットワークを利用して通信サービスを販売しています。

UNNは2026年現在、ブルネイの人口居住地域の98.7%をモバイルネットワークでカバーしていると発表しています。

そのため、DSTだから地方に強い、Progresifだから都市部向きという選び方は、他国ほど重要ではありません。

ブルネイでは、料金・データ容量・eSIM対応・購入方法で比較しやすいでしょう。日本で事前購入できる旅行用eSIMについては第2章を参照してください。

4.DST|空港到着後、そのまま買いたいなら分かりやすい

DSTは外国人旅行者専用のEasi Tourist SIMを提供しています。

Easi Touristは物理SIM専用で、eSIMには対応していません。DSTの通常EasiはeSIMに対応していますが、旅行者向けのEasi Touristとは別の商品です。第2章のNomadはDST回線を利用する別の旅行用eSIMで、Easi TouristがeSIM対応という意味ではありません。

期間SIM区分データ容量現地価格日本円目安ポイント
7日SIM3GBB$15約1,820円通話/SMS用B$3付き

Easi Tourist SIMは、7日間の3GBデータと、国内通話・SMSに利用できるB$3分のボーナスクレジットが含まれています。

特に分かりやすいのが購入場所です。

ブルネイ国際空港の到着エリアにDSTの店舗があり、到着後そのままTourist SIMを購入・登録できます。

「空港に着いたらSIMを買って、その場で使えるようにしてほしい」という人には使いやすい選択肢です。

もっとデータが必要なら追加購入できる

Easi Touristでは、最初の3GBを使い切った場合などに、追加データパッケージを購入できます。購入可能なパッケージと料金は、Easi Touristで利用できるものを購入時に確認してください。

最初に付属する3GBの有効期間は7日間ですが、SIM自体の有効期間は30日間です。継続利用する場合は、SIMの有効期間内に必要な残高をチャージし、利用可能なデータパッケージを購入してください。

5.Progresif|公式オンライン掲載のTourist Planは4GB。eSIMにも対応

Progresifにも外国人旅行者向けTourist Planがあります。以下は、公式オンライン申込ページで確認できたプランです。現地店舗では、購入時に料金・容量・利用期間を確認してください。

期間SIM区分データ容量現地価格日本円目安ポイント
7日SIM/eSIM4GBB$15約1,820円国内通話30分付き

この公式オンライン掲載プランは、DSTの3GB・7日間のTourist SIMと同じB$15で、データ容量は4GBです。

さらに、Tourist Planを申し込む際に、物理SIMとeSIMのどちらかを選択できます。

eSIM対応スマートフォンなら、物理SIMを差し替えずに利用できるのはメリットです。

7日程度なら、空港到着後に物理SIMを買いたい → DST、公式オンライン掲載の4GBプランやeSIMを選びたい → Progresifという選び方ができます。ただし、オンラインで申し込むだけで日本出発前に本人確認・開通まで完了するかは確認できていません。

データ容量が足りなくなった場合

Progresifには追加データパッケージがありますが、通常プリペイド向けの追加データがTourist Planにも同じ条件で適用されるかは確認できていません。追加データが必要な場合は、購入時にTourist Planで利用できるパッケージと料金を確認してください。

6.imagineにもTourist SIMがある

ブルネイにはDST、Progresifのほかにimagineもあります。

imagineも現在、Smart 5G Tourist SIMを提供しています。

imagineは通常のプリペイドサービスではeSIMに対応していますが、旅行者向けのSmart 5G Tourist SIMについては、同じ商品を物理SIM・eSIMのどちらで契約できるか確認できていません。データ専用の通常プリペイドも、旅行者向け商品とは別に扱う必要があります。

商品SIM区分利用期間データ容量現地価格
Smart 5G Tourist SIM未確認未確認未確認未確認

※SIM区分は旅行者向けの同一商品について判定しています。imagineの通常プリペイドや、国外への旅行者向けTravel eSIMの対応状況から、Smart 5G Tourist SIMの区分を推定していません。

ただし、調査時点の公式WebページではSmart 5G Tourist SIMの現在価格と有効期間をテキスト情報として明確に確認できませんでした。

そのため、現地で比較する場合は、DST:B$15・3GB・7日、Progresif:B$15・4GB・7日を基準に、imagineの店頭料金も確認するとよいでしょう。

7.結局、7日出張ならどれを選ぶ?

7日程度の出張では、事前準備の要否、必要なデータ容量、現地電話番号の要否を比べましょう。事前購入のデータ専用eSIMと、現地のTourist SIMは同一商品ではありません。

利用状況おすすめ
日本で事前購入・設定し、到着後すぐデータ通信したいNomad・Ubigi・Airaloの旅行用eSIM
少量のデータを事前購入したいNomad 1GB・7日:約1,100円(データ通信専用)
空港で買ってすぐ使いたいDST 3GB・約1,820円
同じ価格でもう少し容量が欲しいProgresif 4GB・約1,820円
現地通信会社のTourist eSIMを契約したいProgresif(日本での事前開通は未確認)

ブルネイでは各社が基本的に同じUNNのネットワークインフラを利用しているため、「どの通信会社が一番つながるか」を細かく比較するより、料金と容量、購入方法で選びやすいのが特徴です。

8.外国人がSIMを買うときはパスポートを用意

この章では、ブルネイの現地通信会社からTourist SIMを契約する場合の本人確認を説明します。第2章の海外旅行用データeSIMとは購入・登録方法が異なります。

ブルネイの現地プリペイドSIMの利用前には本人登録が必要です。

DSTのEasi Tourist SIMでは、空港店舗で登録手続きを行うことができ、パスポートと渡航書類を持参するよう案内されています。

Progresifも、ブルネイを訪れる非居住者がTourist SIMを購入できると公式利用条件で案内しています。

SIMを購入するときは、パスポートを持って行きましょう。

なお、国内向けの通常プリペイドSIMには、旅行者向け商品とは異なる契約条件が適用される場合があります。パスポートでSIMの本人登録ができることと、外国人旅行者が国内向けの個別プランを契約できることは別です。

9.現地Tourist eSIMと事前購入できる旅行用eSIMの違い

ブルネイの現地通信会社のTourist eSIMでは、ProgresifのTourist Planが公式申込ページで物理SIMとeSIMの両方を選択できます。掲載プランは7日間・4GB・B$15ですが、日本出発前に本人確認と開通準備まで完了できるかは未確認です。

一方、DSTのEasi Touristは物理SIM専用です。imagineの旅行者向けSmart 5G Tourist SIMについては、SIM区分を未確認としています。キャリア全体のeSIM対応情報と、個々の旅行者向け商品の対応状況は区別して確認してください。

一方、第2章のNomad・Ubigi・Airaloは、日本で購入・インストールして現地到着後にデータ通信を開始できる旅行用eSIMです。紹介したプランはデータ通信専用で、現地電話番号による通常の通話・SMSは付属しません。

日本のSIMを残してブルネイ回線を追加する場合は、電話番号の要否と購入・設定のタイミングを確認して選びましょう。

10.通信環境そのものはかなり良い

ブルネイはASEANの中でも通信インフラの整備が進んでいます。

UNNによると、2025年後半のOokla調査で、ブルネイのモバイルネットワークは世界で5番目に高速なネットワークにランクされました。

また、2026年現在のモバイルネットワークは人口居住地域の98.7%をカバーしています。

ですからブルネイでは、「現地SIMがつながるか」よりも、「その料金で何GB使えるか」を考える方が現実的です。

11.結局、ブルネイではどれを選ぶ?

日本で事前購入・設定し、ブルネイ到着後すぐにデータ通信を利用したい場合は、第2章のNomad・Ubigi・Airaloが候補です。1GB・7日間・7米ドル(約1,100円)のデータ専用商品もあります。

現地購入するDSTとProgresifの旅行者向け基本プランは、いずれも7日間・B$15です。imagineを含むブルネイ全体の最安価格を示すものではありません。

確認できた2社の基本プランは、7日間・3~4GBで約1,820円です。必要なデータ容量と端末のSIM・eSIM対応を確認して選びましょう。

空港到着後、そのまま購入したいならDST。

今回確認した7日間の基本プラン同士なら、同じB$15で4GBのProgresif。

現地通信会社のTourist eSIMならProgresif。日本出発前に開通まで完了できるかは未確認です。事前準備なら第2章の旅行用データeSIMを確認してください。

そしてブルネイで覚えておきたいのは、通信会社が違っても、基本的なネットワークインフラはUNNに共通化されているという点です。

そのため他のASEAN諸国ほど、「地方だからこのキャリア」と悩む必要はありません。

ブルネイでは、必要な容量・電話番号の要否・事前準備か現地購入かを確認して選ぶと分かりやすいでしょう。

※料金・サービス内容は2026年9月調査時点です。料金プランや提供条件は変更される場合があります。